境内が展望台にもなっていると言われる小樽水天宮へ、2019年初夏の6月に行ってきました。
天気はそれほどよくはなかったものの、美しい小樽を海を見渡せる素晴らしい景色を楽しめる神社でした。
3つの商店街を抜けて小樽水天宮へ
小樽水天宮は、小樽駅から徒歩20~30分、距離にして約1.3kmの距離にあります。
ちょっとアクセスの悪い場所にあるので、できれば駅前付近で電動アシストサイクルをレンタルして向かうのがおすすめですが、今回は歩いて向かってみることに。
小樽駅からすぐ近くのアーケード街「小樽都通り」を通っていきます。
都通りを抜けると左前方にまたサンモール一番街というアーケード街が続いているので、この中を通り抜けます。
サンモール一番街を抜けると今度が「花銀」と書かれた場所があります。花園銀座商店街です。この商店街を通っていきます。
花園商店街を歩いていくと最初の信号があるところが「公園通り」と呼ばれる通りで、公園通りを東方向へ歩いていきます。
しばらく歩いていくと大きな石灯籠が現れます。
更に進んでいくと鳥居が見えてきます。これが小樽水天宮の鳥居です。
小樽水天宮の鳥居は現在、ここだけとなっています。
鳥居を抜けて先に進むと石で出来た階段があるので、これを上っていきます。
階段を上り終えると右側に行く道と更に上に行く階段があります。どちらに進んでも小樽水天宮にたどり着けますが、ショートカットするのなら階段です。
階段を上っていくと途中に社務所があります。
御朱印をいただく時はこちらで。
まだ階段が続くので階段を上っていくと・・・
小樽市指定歴史的建造物にもなっている小樽水天宮の本殿・拝殿の前に出ます。
鳥居をくぐり階段を上ったところで右に曲がって進むと本殿・拝殿へと続く参道のある入口へとたどり着きます。
小樽水天宮の境内の様子
境内の参道を最初から歩いて参拝するということで、一旦参道を戻って入口へ
境内に入るとすぐに「小樽市指定歴史的建造物」の案内板がありました。
その下にはプレートもあります。第50号として登録されています。
小樽 水天宮にある3つの碑と1つの塔
小樽水天宮には3つの碑と1つの塔があります。
三ヶ谷謡村句碑
歴史的建造物の看板の後ろに大きな岩があります。
三ヶ谷謡村句碑です。三ツ谷謡村は北海道勇払郡出身の俳人です。後に小樽に移住しています。
三ツ谷謡村(みつやようそん)
1904(明治37)年12月4日~1978(昭和53)年10月14日謡村は本名弘郷(ひろさと)。勇払郡に生まれ、札幌北海中学校を卒業後、早稲田大学等に学ぶ。病気のため大学を中退し帰道後小樽市に移住。この頃から俳句を手掛け、1933(昭和8)年に「ホトトギス」に初入選。1938(昭和13)年の小樽玉藻句会を設立、また北海俳句会(後の小樽ホトトギス会)の主宰を引き継いだ。戦後まもなく結成された小樽俳句連盟の理事に就任。また同年から俳誌「緋蕪」(ひかぶ)の編集、発行の任にあたり、昭和27年からは自ら選者となった。1974(昭和49)年には小樽市教育文化功労賞を受賞。また小樽市文化団体協議会会長を長年務めた。
句碑は小樽ホトトギス会、小樽緋蕪会の人々を中心に句碑建立期成会が組織され、建立された。碑句は第二句集「啓蟄」に収められたもので、字体は謡村自身の揮毫。小樽商工会議所より
ということで小樽での俳人として貢献したことで句碑が置かれたようです。
石川啄木歌碑
三ヶ谷謡村句碑の後ろにあるのが石川啄木歌碑です。
かなしきは
小樽の町よ
歌ふこと
なき人人の
声の荒さよ
と刻まれています。石川啄木は小樽にも縁がありますが、実際には4ヶ月ほどしか滞在していないとされています。
河邨文一郎詩碑
2つの石碑の反対側にあるのが「河邨文一郎詩碑」です。
石碑ではなくオブジェのようになっています。
河邨文一郎は小樽市出身の医師ですが、同時に詩人でもありました。
河邨文一郎が有名になったのは1972年の札幌オリンピックのテーマソング「虹と雪のバラード」の作詞を手掛けたことです。
慈愛の塔
「河邨文一郎詩碑」の横に建つのが「慈愛の塔」です。
昭和31年(1956年)に小樽の婦人団体が青少年非行を憂い建てたとされています。
昭和31年6月市内の婦人団体の方々が、戦後増加の一途をたどった青少年非行を憂い、あたたかい愛の呼びかけをする願いをこめ同年8月16日この塔を完成しました。
その後、小樽地区保護司会が第20回社会を明るくする運動を記念して「慈愛のともしび」を昭和45年7月25日に設置しました。
ともに小樽で育った若人達の思い出として、また小樽のシンボルとして多くの市民に親しまれています。
説明板には上記のように記されています。
小樽 水天宮の手水舎と狛犬
境内には手水舎もありますが、水は出ていませんでした。
続いて注目して欲しいのが狛犬様です。
非常に大きな狛犬様で玉に乗っています。
玉乗りの狛犬様は全国でもよく見られますが、ここまで大きいのはそれほど無いと思います。
小樽水天宮 拝殿と本殿
境内にある碑や狛犬様を一通りみたら拝殿へと進み参拝です。
拝殿の後ろにある建物が本殿となります。
ともに小樽市指定歴史的建造物に指定されています。
2007年に修復工事を終えていますが、100年以上経過した建物は貫禄があります。
境内社 稲荷神社
拝殿の左側に行くと稲荷神社があります。
文政11年(1828年)創祀とされる歴史ある稲荷神社です。
祀られているのは保食神と呼ばれる神様です。
保食神(うけもちのかみ)は、日本神話に登場する神ですが、昼と夜を作ることにきっかけとなった神とされています。
小樽水天宮からの小樽港の景色
小樽 水天宮は歴史ある神社ですが、それ以上にこの神社を有名にしているのが境内から見る小樽港の景色です。
高台にあるので小樽港を一望することができます。
訪れた日はあいにくの天気でしたが、晴れていれば美しい青い海が広がります。
手宮方面まで見渡すことができます。
タイミングによっては日本海で北海道と本州を結ぶ新日本海フェリーを見ることも出来ます。
また小樽と言えばルタオ!という人もいるかと思いますがルタオ本店の塔を見ることも出来ます。
とにかく眺めがいい小樽水天宮、晴れた日にゆっくりと過ごすのが特におすすめです。
- 住所:〒047-0028 北海道小樽市相生町3−1
- TEL:0134-22-3495
- 御朱印:あり
- 参拝可能時間:24時間(夜は危険)
- 社務所受付時間:概ね9:00~17:00
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